セロ弾きのゴーシュ

gauche フランス語で「左(の)」を意味する形容詞・名詞、転じて「不器用な」「歪んだ」を意味する。ゴーシュは町の活動写真館の楽団「金星音楽団」でセロ(チェロ)を弾く係。楽団では近く町の音楽会で演奏予定の『第六交響曲』の練習を続けていたが、あまりにも下手なためにいつも楽長に厳しく叱責されていた。そんなゴーシュのもとに、カッコウを始め様々な動物が夜毎に訪れ、いろいろと理由を付けてゴーシュに演奏を依頼する。そうした経験を経た後の音楽会本番で「第六交響曲」の演奏は成功し、司会者が楽長にアンコールを所望すると、楽長はゴーシュを指名した。ゴーシュは馬鹿にされたと思って立腹しながらも、動物たちの訪問を思い出しつつ、「印度の虎狩り」という曲を夢中で演奏する。その演奏は楽長を初めとする他の楽団員から賞賛を受けることになった。gaucheはそのまま英語にも取り入れられgauche/óu/ [] 1 〈人・態度などが〉(若さ・経験不足のために)無作法[無神経, ぶっきらぼう]な, 気のきかない;粗野な;不器用[未熟]な;〈作品などが〉未熟な, 下手な. 2 平らでない, ゆがんだ, 非対称の. の意味となりました。